ブログ「CFOのための最新情報」より
金融庁 「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」
http://blog.livedoor.jp/takeda_cfo/archives/1357595.html
金融庁の該当ページ
http://www.fsa.go.jp/news/21/sonota/20100423-2.html
---金融庁より引用-------
国際的な財務活動又は事業活動を行う一定の上場企業の連結財務諸表について、平成22年3月31日以後終了する連結会計年度から、任意に国際会計基準(IFRS)を適用することができるようになっています。
このIFRSに関しては、一部に「誤解」を招く情報が流布されているのではないかとの指摘があるところです。こうしたことから、「誤解」と思われる事例を集めた「国際会計基準(IFRS)に関する誤解」を公表し、IFRSに対する理解が得られるよう説明することといたしました。
---ここまで----------
全般的事項で11個、個別的事項で6個あります。PDFで20ページと短くまとめてあって、結構良いのではないか、と。
中でも、「これ大事だな」と思ったのがこれです。
誤解:IFRSになると、監査も国際監査基準に基づいて行わなければならない。
実際:IFRSになっても、我が国の企業は、日本の監査基準に従って監査を受けることになる。
面白いのがこれ。会社側としては、気になりますよね。
誤解:英語版IFRSを参照する必要があるのか。
実際:日本語翻訳版を参照して連結財務諸表を作成できる。
「かなり大事だな」と思ったのがこれです。
誤解:IFRSでは、収益の認識基準が我が国と異なり、我が国でこれまで広く使われていた出荷基準による売上の計上が認められなくなる。
実際:現在の日本基準は実現主義であり、現在のIFRSの収益認識基準(リスクと便益への買主への移転)に照らし合わせても、ほぼ同様の結果となることが多い。
(詳しくは、金融庁の資料で確認してくださいね)
IFRSの導入にあたっては、コンサルティング会社に依頼するよりは、まず監査法人とよく話し合うことです。上の「誤解」にもありますが、監査は日本基準ですので、結局は「これまでとあまり変えなくていいよね」と、なると思っています。
なぜかというと、今までも日本の監査基準は、形式ではなく、実態を表してるかどうかをその判断基準にしてきたからです。したがって、これまで実態を表す会計処理を行ってきていた(と監査法人が認めてきた)のだから、会計基準がまったく異なる場合以外は、「変更なし」でいいはずなんです。
現行の会計処理とIFRSでまったく会計処理が異なるのは、どの取引か?
この洗い出しからです。
それにしても、会計関連のニュースをしっかりとキャッチしているCFOのための最新情報には感謝ですね!