2011年05月23日

【ECO for EGO】オキアミの沈降速度【コマセとサシエサの同調】

317 地球の歩き方 リゾート 世界のダイビング&スノーケリ (地球の歩き方リゾート) [単行本] / 地球の歩き方編集室 (著); ダイヤモンド社 (刊)

グレ釣りで大事なのは、コマセとサシエサの同調であると言われる。
グレに、コマセ中に紛れ込んでいるサシエサを食わせることによって、グレが針掛かりするというわけだ。

どんな釣りであっても、釣るために大事なことはなにか?
ハリスの太さ?
ウキの大きさ?
コマセの量?

ちがう。

魚にサシエサ(針)を食わせることである。
魚がサシエサを食ってくれるような工夫をすることが、釣りには欠かせない。どんな釣りでも。

そこで前述した「コマセとサシエサの同調」が意味を持ってくる。
通常、コマセにはオキアミが使われる。そのコマセオキアミとサシエサオキアミが、海中で同じように沈降していくことが大事であるというわけだ。
グレは多量に撒かれたコマセオキアミを食べるために浮き上がってくるわけだが、コマセオキアミと沈降速度の違うサシエサは食べにくいのである。
なぜ食べないのか?

コマセと異なる動きをするので不信感を抱くのか。
動き(沈降速度)の異なるものは眼中に入らないのか。

よくわからない。グレに聞いてみないとね。

そこで、オキアミの沈降速度について調べようと思ったら、こんな親切なホームページがありました。


仕掛け、餌の沈降速度
http://www.roy.hi-ho.ne.jp/fisherman-masa/science/sink.htm
HP作成者の実験結果によると、
オキアミのみを沈めた速度は、約20秒/メートルとのことである。
これをコマセの沈降速度と考えていいだろう。ハリスも道糸も針もガンダマもウキも何にも無い場合の、自然沈降速度である。

同調させるためには、オキアミ単体と近い沈降速度で、サシエサを沈めていきたいわけである。
HP作成者の実験結果(考察)によると、近いのは、オキアミを針にまっすぐ刺し、ガンダマ無しで、ハリスを海面に張った状態から沈める場合である。。。のだが、これについての詳細な考察を後でします。

面白いなあ、と思った実験結果。
実験α
1.ハリスにガンダマ6号とチヌ針1号をつけ、垂直に沈めた場合:3.6秒/メートル
2.ハリスにガンダマ6号とチヌ針1号とオキアミをつけ、垂直に沈めた場合:7.5秒/メートル
重さとしては、オキアミ分だけ2の方が重たいはずですね。重量2>1。
しかし、沈む速度は1の方が早い。
つまり、水中では重量よりも抵抗の方が沈む速度に影響を与えるのではないか、との仮説が成り立つ。
(なお、3.6秒や7.5秒というのは、オキアミ単体の20秒/メートルよりかなり早いですね)

つぎに、1と2を扇状に沈めた場合は以下のようになる。(水面にハリスを張ってから、沈めていく)
実験β
1.ハリスにガンダマと針:13.8秒/メートル
2.ハリスにガンダマと針とオキアミ:17.3秒/メートル
実験βは、αの結果よりも時間がかかっている。また、1と2の結果が近づいている。
βの結果からも、水中では仕掛けの重量よりも、抵抗の方が沈む速度に影響を与えることが分かる。
(βでは、ハリスがかなり大きな抵抗となり、αよりも沈む速度が遅くなっている。また、針やガンダマの重さの影響を跳ね飛ばすほどハリスの抵抗が大きく、1と2の結果が近づいていることがわかる)


・コマセとサシエサの同調(ハリスの長さ編)
実験α、βから、針やオモリだけでなく、ハリス(糸)がサシエサの沈降速度に大きな影響を与えることがわかった。
コマセオキアミとサシエサオキアミが同調するためには、針の重さ、ガンダマの重さ、そしてハリスの長さが重要なのである。ハリスだけでなく、道糸も大きな影響を与えてしまう。

考え方:
コマセオキアミは、自然に沈んでいく。
サシエサオキアミは、針やガンダマの重さだけ早く沈んでしまう。一方で、ハリスや道糸、ウキなどの抵抗で、沈みづらくなっている。
両者を同じ速度で沈める工夫が必要となる。


では、適切なハリスの長さとはどのくらいなのか?
海の状態によって異なるだろうが、HP作成者の実験は直径90センチの樽を使用して行っていることから推察するに、ハリスを90センチにしていたと思われる。(どうもハリスの長さの記載がないのだが)
ということは、オキアミ単体と近い沈降速度となるのは、ハリス90センチから1メートル程度の場合であると言える。

ハリス1メートル(半ヒロから1ヒロの間くらい)ならば、海面から1メートルまではコマセとサシエサを同調させられる可能性が高い。
あとは仕掛けを流す腕前にかかってくる。

では、タナ1メートルより深いところでコマセとサシエサを同調させるには(あるいは、サシエサを自然沈降速度で沈めるためには)どうすればいいのか。

・・・ここで、コマセ沈降速度と同じ速度で沈むウキの必要性を感じるのである。
水中ウキ、沈めウキ。。。


以下、蛇足・・・

「仕掛け投入後、ハリス分だけ竿を引いて、ウキからサシエサまでハリスをピンと張る」
よく言われる動作だが、おそらくサシエサを自然沈降速度に近づけるための工夫であると考えられる。
釣りにはいろいろな格言があるが、それらについて根拠を持って示せる人は少ない。これは東洋医学が「理由は分からないけど、この薬草を塗ると治る」と言っているのに近い。将来、西洋医学によってその理由が解明されたりする。おなじく、釣りの格言は大抵正しいと思われる。先人たちの試行錯誤の結果なのである。

「海中ではサシエサ先行で潮に乗せていく」
これも理由は同じであろう。コマセオキアミと同じ速度で沈め、流すためには、サシエサ先行の状態でなければならない。逆にいえば、サシエサ先行で沈めることができている場合、コマセと同調しているので、魚がサシエサを食う可能性が高いということだろう。しかし、ハリスやウキ、道糸の抵抗のために、サシエサ先行で沈めていくのはとても難しい。

-----------
もっと蛇足・・・

魚を思いっきり楽しむには、「見る」「釣る」「食べる」の3つをやることが必要だと思う。
見る・・・ダイビングなどだけでは、足りない。
釣る・・・フィッシングだけでも足りない。
どうもダイバーは釣り人を嫌い、釣り人はダイバーを嫌う傾向にあると思う。お互いに邪魔者扱いである。ダイバーは「釣り人は海にゴミを撒き、魚を傷つけ、ときにはタバコなんか捨てやがる。釣糸を捨てていくこともある。釣れば魚がいなくなる。この貧乏人が!」と思ってる。
釣り人は「ダイバーは釣りの邪魔だ。金持ちぶりやがって何様のつもりだ。インチキエコ野郎どもが!」と思ってる。

両方やれば、両方の楽しさが分かる。
きれいな海で潜り、いろんな魚を見た人は、釣り場を汚すような釣りはしないだろうし、魚と力比べ・知恵比べをしてみたいと思って釣りをやるだろうし、魚を食べることにも思いをはせるだろう。
釣人は、ダイビングやシュノーケリングをすることで、さらに魚について学ぶことになる。きれいな海を維持しようと思い、自分の釣りスタイルを反省するきっかけにもなると思う。
そしておいしくいただきましょう。

ECO for EGO
これです。エコはエゴなんです。人間が暮らすと、動物はいなくなります。ゴミ、汚染水、漁業、釣り、ダイビング・・・いろんなことで魚はいなくなっていきます。逃げていきます。だからエコ・・・と考えてしまうんだけど、なぜエコ?
・・・それは、きれいな海や、たくさんの魚を身近に置いておきたいから。なんですね。
それはエゴなんです。
昔、伊豆で大きなイシダイが釣れたそうです。クチジロというやつがいたそうです。しかし今は小笠原諸島まで行かないと釣れない。逃げて行ってしまったのです。でも、小笠原まで行けば釣れるんです。金と時間があれば釣れるんです。
エコとは、「安く、気軽に、自然を楽しめる状態を維持したい」というエゴのための活動なんです。

それでいいと思います。

「人間が死んだって、地表上の生き物が全滅したって、地球は死なない。生物も必ず復活する。だからエコなんてやったって意味ないんだよ」
という人たちがいますが、そんな悲しいことを言う必要はないんです。エコはエゴなんですから。身近に自然と触れ合える状態を維持するために、エコ活動をするんです。
ECO for EGO
これです!

ECO for EGO
エゴのためのエコ。
身近に自然環境を感じていたい。この環境を大事にしたい。
そんなエゴのためのエコ。
わざわざ南の島まで行かなくても大物釣りしたい。いろんな魚種を釣りたい。たくさん釣りたい。
お金かけずに、時間もかけずに、身近なところで楽しめる環境がほしい。
そのためのエコ活動。
いいんじゃない?

と言っても、ビーチや磯から魚がいなくなるのは、釣り人やダイバーのせいではない。やっぱり漁業の影響が大きいでしょう。
魚が少なくなることは、漁師にとっても釣り人にとってもダイバーにとってもマイナスです。
魚が多いことは、三者にとってハッピーです。

であるならば、協業したらどうですか?
漁師、ダイバー、釣り人。
力を合わせて環境を守っていく。今よりもっと魚がたくさん住める場所を作っていく。
喧嘩ばかりしててもしょうがない。憎み合っていてもしょうがない。仲良くしましょうよ。それは自分の利益のためですから。
ここでもやっぱりECO for EGOです。
エゴのために仲良くエコ活動。いいじゃないですか。

(なにかプロジェクトやりたいという漁協、ダイバー、釣り協会の方、連絡ください。プロジェクトマネージメントくらいやりますよ)


posted by TT at 18:01| Comment(0) | TrackBack(0) | Ctrl+X [象の足かせ] | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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