2017年08月09日

岩波文庫のインフレといったらないよ。より薄く、より安くがモットーのはずだよ。そして、男をターゲットにして販売した方がいいと思う。

手元に、岩波文庫のマルクスアウレリウスの『自省録』があります。
1997年の版で、460円(税抜き)ですよ。


いまAmazonで見ると、
2007年の版で860円ですよ!

なんだかページ数は増えてるらしいのですけれど。

自省録に限らず、とにかく岩波文庫のインフレがすさまじいのですよ。

岩波文庫のあり方は、文庫の最後の「読書子に寄す。岩波文庫発刊に際して」に、書いてありますよ。

「携帯に便にして価格の低きを最主とするがゆえに」

と。価格の低いことを最も大事にします、と。

「後代にのこすと誇称する全集がその編集に万全の用意をなしたるか(いや、なせない)。
千古の典籍の翻訳企図に敬虔の態度を欠かざりしか(いや、欠く)。
さらに分売を許さず読者を緊縛して数十冊を強うるがごとき、はたしてその揚言する学芸解放のゆえんなりや」


と。


つまりは、『より薄く、より安く』

これが岩波文庫のあり方ですよ。

電子化した方が、よりその初志を貫けるかもしれないけれども、形はともかくとして、行き方がちがいやしませんか。

より薄く、より安く。


だからといって、簡易な編集版を求めているわけではない。
浅いものを求めているわけではない。


「今や知識と美とを特権階級の独占より奪い返すことはつねに進取的なる民衆の切実なる要求である」


現代において『特権階級』は誰かと言えば、当時生きていた人たちですよ。
軽薄短小なる現代の民ではなく、戦前であり、2000年前の人たちですよ。
彼らはどうやら、岩波文庫のような文章を読んで、理解していたというのだから。(そんなことないと思うけど)



現代に至っても越えられない知識と知恵。
現代でも越えられない美。

岩波文庫さん、現代のケイハクタンショーなる我ら民衆に、どうか知識と美をお伝えください。
より薄く、より安く。

当時の『進取的なる民衆』より、よりアホになっておりますゆえ、より薄くより安く、お願いいたします。
かといって、『まとめ』は要りません。

「外観を顧みざるも内容に至っては厳選最も力を尽くし」

これですよ。
表紙カバーを小綺麗にする必要なんかない。
現代の読者ターゲットに媚びる必要もない。

適切な宣伝が必要だと思います。
効果的な宣伝が。
本来の読者に、岩波文庫が届いてない。

だから目の前のお客さんに売れようとしてる。
行き方が違いますよ。

誤解を恐れませんから言いますが(笑)、
いま本を買って読むのは女子どもですよ。だから、そこに売れようとしてる。表紙を小綺麗にしてみたりとか。

だけど、岩波文庫は、男の読み物なんだよ。

「進取的なる民衆」って、男のことだろ?実際のところ。

セールスのデータばかり見てるから判断を誤るんだよ。
本屋でも古本屋でも見てきなさい。
岩波文庫とかを物色してるのは、男だから。

デスクで仕事するな、現場に行け!
posted by TT at 11:26| Comment(0) | ツキを背負ったカモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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