2017年09月05日

(地下室の手記)ちゃんとした人間は、みな臆病な奴隷である。

ちゃんとした人間は、みな臆病な奴隷である。

と、ドストエフスキーが書いていた。


自分が臆病な奴隷であることに、気づいているか、いないかの違いだ。

気づいているなら、それは悲劇、絶望の人生だ。
自らの状況を変えるための、意欲も能力もないことに気づいているから。


気づいていないなら、滑稽な喜劇の人生だ。


悲劇の人生にあっても、人は生きている。生活している。
そして、生きているからには、様々な欲があり、享楽しようと夢を見る。
しかし、享楽のまっただ中にあっても、もう一人の自分が、冷静な目で己の姿を見つめている。


喜劇の人生にあっても、人は生きている。
彼らはまっすぐな瞳で享楽を夢見る。享楽こそが生きる目的だと信じている。
まさか自分が臆病な奴隷だなんて、考えたこともなく生きている。


悲劇組は喜劇組に冷水を浴びせかけ、「お前の人生は悲劇なんだ」と訴える。
しかしこの訴えは通じない。逆に、かわいそうな者を見る目で見つめられる。ときには嘲笑を伴う。


悲劇組は、「真実を知っているのは俺の方なんだ」と勝ち誇りたいのに、現実は臆病な奴隷のままであり、そのことをクヨクヨ悩んでいて、喜劇組に嘲笑われることにも腹が立つが、なにより無力、無気力な自分にイライラするのである。


喜劇組は、クヨクヨ悩んでいる悲劇組を笑い飛ばして勝ち誇りたいところだが、時に底知れぬ不安に襲われ、怖くなる。また、その不安の理由が分からずイライラするのである。悲劇組が理屈っぽく言う『真実』とやらがまったく理解できず苛立ち、悲劇組がなにやら知識人ぶって偉そうに自分を見下すことにも腹が立つのである。


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新学期、自殺する中高生が多いです。

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posted by TT at 16:11| Comment(0) | ツキを背負ったカモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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