それは8種あり、土佐犬、ピットブルテリア、グレートデン、シェパードなどである。
土佐犬やピットブルは、闘犬を目的として飼育されていることも多いし、そのために改良されてきた犬なので、危険性が高いというのは分からないではない。
その8種のうち7種は大型犬か闘犬なのであるが、うち1種だけ中型犬がいて、それは紀州犬である。
なぜ、ここに、中型の犬が、危険な特定犬として指定されているのか、まったく理由が分からなかった。少し調べたのだけれど。
また、セントバーナードやいま人気の秋田犬も特定犬とされており、ちょっと納得がいかない。
わたしがこのことを問題視するのは、他の自治体がこの条例を設けようとするとき、安易な横並び精神および事なかれ主義かつ前例主義を発揮して、特段の検討をすることもなく、その8種およびその雑種をそのまま特定犬として指定するだろうことが目に見えるからである。
飼い犬が危険となるのは、その血筋のためではなく、飼育環境の影響が大きいことは、通常誰もが持っている知識だし、容易に想像のつくことである。
また、犬が人や犬に噛みついてしまうのは、飼育環境の影響や、そのときのシチュエーションのためであることが多い。
そんなことは分かりきったことなのに、安易に特定犬として定め、定めたからもう安心、といったいかにもお役所仕事は、もう繰り返さないでもらいたい。